CASE 19 / 複数社での協業
「バッファ」という言葉が、2つの意味を持っていた
「バッファ」「調整」「軽微な修正」。すべて翻訳が必要な言葉です。会社をまたぐと、抽象名詞は必ず別の意味で運ばれる。
状況
あなたは、複数社体制のプロジェクトでPMを務めています。
スケジュールを組む際、「UIデザインの調整期間とバッファを設けている」ということで各社の合意を取りました。全員が頷いていました。
——ところが、デザインのレイアウト変更が発生したときに、認識の違いが露呈します。
担当チーム側の理解は「バッファ=軽微な修正のみ。画面の構成要素の調整は不可」。あなたの理解は「機能追加に関わらない修正は、その期間で吸収できる」。同じ言葉で、違う約束をしていたのです。
あなたなら、どうする?
同じ言葉で、違う約束をしていました。どうしますか。 — 選ぶと、その選択の「ありがちな帰結」が開きます。正解当てではありません。全部読み比べてください。
— 残り 3 件の帰結が未読です —
実際の顛末
新旧デザインの差分を洗い出して再見積もりし、担当チーム側責任者との協議で追加体制を確保。要件の確定漏れは担当チーム側で吸収する原則も、あわせて確認しました。
「バッファ」「調整」「軽微な修正」——すべて翻訳が必要な言葉です。多社間・多言語間では、抽象名詞の定義を、例示付きで固定するしかありません。
このケースの教訓
- 「バッファ」に客観的な定義はない。どちらの解釈も間違っていない。
- 解釈が割れたら、言葉ではなく差分という事実の上で協議する。
- 工数・期間に関わる抽象名詞は、具体例つきで定義を固定する。
持ち帰りチェックリスト
- 工数・期間に関わる用語の定義集はあるか
- 「この期間で修正できる範囲」を、具体例で合意しているか
- 全員が頷いた合意ほど、後で解釈が割れていないか確認したか
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こうした事故は、担当者の能力ではなく「孤立」から起きます。
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