CASE 24 / スコープと変更
「対応不要」のはずのものが、動かなかった
「候補」と「確定」の区別、そして「対応不要」という便利な言葉。時間が経つほど、それは事実に化けます。
状況
あなたは、公開1ヶ月前のプロジェクトを率いています。ここへ来て、2つのことが同時に発覚しました。
ひとつ。工数削減のために「取りやめの候補」として検討していた機能が、担当チームでは「取りやめ確定」として扱われ、対応されていませんでした。
もうひとつ。半年前に「既存の仕組みで対応できるので、こちらの作業は不要」と確認していた箇所が、実際には要件どおりに動作しないことが判明。追加の対応が必要になりました。
どちらも、悪意はありません。①は担当チーム側の勘違い、②は当初の想定ミスと、見積もり時の確認漏れ。責任の断片が、双方にあります。
あなたなら、どうする?
公開1ヶ月前に、2つの穴が空きました。 — 選ぶと、その選択の「ありがちな帰結」が開きます。正解当てではありません。全部読み比べてください。
— 残り 3 件の帰結が未読です —
実際の顛末
公開の死守ではなく、約1週間の後ろ倒しに調整し、品質を優先しました。
この事故の本質は、「候補」と「確定」の区別が、伝言の途中で消えたこと。そして「対応不要」という便利な言葉が、半年後には検証されない事実として扱われていたことです。
口頭で確認した「不要」は、見積もり確定のタイミングで、もう一度全件検証する。時間が経った確認事項は、記憶ではなく記録で扱う。
このケースの教訓
- 「候補」と「確定」の区別は、伝言の途中で消える。台帳で管理する。
- 「対応不要」という判断は、根拠を記録し、見積もり確定時に再検証する。
- 双方に責任の断片があるとき、責任論は必ず泥沼になる。
持ち帰りチェックリスト
- 取りやめ・保留になった事項が、台帳で管理されているか
- 「対応不要」と判断した根拠が、記録されているか
- 見積もり確定時に、過去の口頭確認事項を再検証する工程があるか
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こうした事故は、担当者の能力ではなく「孤立」から起きます。
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