CASE 10 / 契約と合意
保守の時間は、保険と財布を兼ねられない
保守プランの中で改善もやってあげたい。その優しさが、障害が起きた日に牙をむきます。
状況
あなたは、あるサービスの保守を担当しています。契約は月◯時間のプラン制。
クライアントから「保守の枠内で、この画面の改善もやってもらえないか」という相談が来ました。関係も良好ですし、枠は余っています。
——ただ、現場からはこんな懸念も上がっています。「保守契約に機能改修が含まれていると上層部が認識してしまうと、『含まれていたならやってよ』となりかねない」。そして実際、別の月には保守時間を追加開発で使い切っていて、不具合が出たときに対応枠が残っていない、という事態も起きていました。
あなたなら、どうする?
保守プランを、どう設計し直しますか。 — 選ぶと、その選択の「ありがちな帰結」が開きます。正解当てではありません。全部読み比べてください。
— 残り 3 件の帰結が未読です —
実際の顛末
プラン体系を再定義し、保守専用の枠と、改善用の枠を分離しました。あわせて「追加開発は開発開始1ヶ月前までにタスク確定、確定しない月は体制を解放する」というルールを明示。
保守時間は「保険」と「財布」を兼ねられない。障害対応の枠と改善の枠は、物理的に分ける。これが結論でした。
このケースの教訓
- 保守時間は「保険」と「財布」を兼ねられない。枠は物理的に分ける。
- 「余っていれば使える」は、運用が始まると期待値として固定される。
- 断るなら、代わりの受け皿とセットで。
持ち帰りチェックリスト
- 保守/瑕疵/追加開発の線引き表はあるか
- 障害対応のための枠が、改善で食い潰されない構造になっているか
- 体制確保のデッドライン(いつまでにタスク確定か)が合意されているか
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こうした事故は、担当者の能力ではなく「孤立」から起きます。
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